係員とモノ

給付金の空費報告

投稿日:

申請書を提出し、給付金と言う名の税金の返還が行われてからおよそ一カ月が経つのだけれど、市井の凡夫たちはどのような使い方をもって日々を充実させているのだろうか。

と、問いかけたところで何の返答もないことはわかっているし、わかったところでてめぇはてめぇ、おれはおれ、ってな感じでどうしようもないのだけれど、とにかく今回は僕の十万円の使用状況を書き出していこうと思う。

僕が最初に給付金を投じたのはエアウィーブのマットレス。値段は4万3千円ほど。

僕はベッドを持っておらず、これまでは床に煎餅布団を敷いて、はじめ人間ゴンのように実際的には岩の上に寝ているような生活を送っていたのだけれど、よくよく考えてみると、諸行無常の理によって時代は進み、我々凡夫は令和の時代を生きている。人類史上で最新の時代を現在進行形で生きているにも関わらず、はじめ人間ゴン生活はさすがに時代錯誤もいいところである。という結論に達し、というのは嘘で、単純に日々の生活の疲れを少しでも軽減したいという思いから信頼のおける健康的なマットレスの購入に踏み切った。値は張るが十万円もあるから楽勝である。そしておかげで快眠である。

続いて購入したのは机と椅子で、費用はおよそ1万5千円。

僕はミニマリストという高尚な自意識は持ち合わせていないのだけれど、部屋には小さなテーブルと座椅子があるのみで、そのような環境下では勉強もパソコン操作もやりにくいったらやりゃしない。実に急速に疲れてくる。僕は今、新たに購入した椅子に座り、新たに購入した机にパソコンを置き、ブログを書いているのだけれど、やっぱ楽や。よーし、この勢いで勉強もやったるどー、と意気込んではみたものの、勉強に励む自称生産性おじさん・自称効率性おじさんとしての自分のイメージだけが先行し、具体的に何か勉強したいものがあるわけではないことに気がついてしまった。

勉強はしたいのに、これと言って勉強したい事柄が見当たらない。これはどういうことなのか。ただの空疎な人間ということか。そうである。勉強したいことが見つかるまでは何もしないというやり方もあるが、空疎な人間であるが故にそうすると一生何も始めることができなさそうなので、クローゼットの中に眠っていた簿記の本を引っ張り出してきて、惰性で始めることにした。すでにやる気は空前の灯である。

続いて購入したのが万能干し網で、これは送料込みで正味1500円。

干し野菜を精製できるようになったことで、野菜の保存期間をミイラ並みに長期化することができるようになった。僕のような独身のぼんくらは調理する際に一度に大量の食材を消費するということがないため、野菜を購入する際に苦慮することが結構ある。大量に野菜を手に入れても使い切れずに腐らせてしまうことが明々白々であるために、ちまちまとしか購入することができず、お徳用野菜を購入することができず、かったるい。

しかーし、これからは万能干し網のおかげで、野菜を豪快に購入し、豪快に干して、豪快に調理して、豪快に食すことができるのであーる。干す準備のために、好きな音楽を聞きながら、ひたすら野菜を切る時間はなかなかいい時間で、今日はひたすらにゴボウを切っていたのだけれど、そのような時間は僕にとってはある種の享楽になっている。

これで消費額は6万円ほどで、これに先日の楽天モバイルへの移行費用のおよそ2万円(実質ポイントで全て返って来る)を加えて正味8万円。残りの2万円はおそらく職場の人たちとの交際費で遅かれ早かれ空費されていくだろう。

幸いなことに僕はコロナウイルスによる経済的混乱の影響を受けることがなかったため、今般の給付金10万円はきっちりと消費して社会に循環させたるどす、金は使ってなんぼどす、と気張ってみたのだけれど、こうして振り返ってみると自分なりにうまく使うことができたのではないのかなー、と思う。

この10万円により、快眠環境が整い、学習環境が整い、調理環境が整い、通信環境が整い、図らずも快適な引きこもり環境がより強化されてしまい、これは長期的に見れば、僕個人の消費額の低減を招き、これは経済成長至上主義者が盲目的に崇拝するGDPという指標により貢献しないことを意味することにもなりかねないのだけれど、そんなん知らんどす。

P.S.

ドストエフスキーの『悪霊』おもろいで。

-係員とモノ

執筆者:

関連記事

楽天格安モバイルから楽天モバイルに移行した。

本日は有給休暇で労働からはしばしの解放、外は絶好の梅雨景色、っつうわけでニート時代に培った教養を活かして部屋に閉じこもり、ぼさっとする気満々だったのだけれど、スマートフォンの設定という煩雑な作業を行う …

10年ぶりに新調した財布はガチガチのカジノ

僕にとっての人生の大恩人である亡き祖母は、毎日使うものに金は惜しむな、と言っていた。 しかしまぁ、現実というのは残酷で、その現実を直視すれば、僕は一介の底辺係員で、ついつい金を出し惜しんでしまうのだけ …

15年間愛用しているリュック(吉田カバンPORTERユニオン)

吉田カバン PORTER ユニオン 僕には約15年ほど愛用しているリュックがあるのだけれど、今回はそのリュックを紹介していこうと思う。 そのリュックは吉田カバンのポーターというブランドのユニオンという …

ナイトランプを赤ちゃんへ

今年のお盆は父の葬儀と祖母の初盆が重なったため、ほとんどを実家で過ごしたのだけれど、妹もちょうど子供を出産したばかりで実家にしばらく滞在している状態で、よって僕は毎日赤ちゃんと顔を合わせることになった …

靴でも磨いてゆっくりする。

コロナウイルスの影響で人々は外出を控えているらしく、ということは外は閑散としていて心地が良いはずで、今こそ外の空気を満喫するチャーンス!と思っていたのも束の間、そう言えば今は花粉、即ちスギやヒノキの精 …